ブラッドリー・クーパーとケイト・ブランシェット、欲望渦巻く怪しげな世界、ということで興味を掻き立てられて。
期待以上にハラハラドキドキする場面もあり、また心揺さぶられる場面もあり、本当に良い映画だった。これはおすすめ。
以下、ネタバレあり。
世に認められたいという飽くなき欲望、世界の全てをみた自分なら人をも救えると思い込む傲慢さ。人間の愚かさを寓話的に描いているところは、ウディ・アレンの作品のようでもあるが、こちらの方が登場人物の感情が豊かに表現されている。
綺麗にハマったあまりに残酷なラスト、最後のブラッドリー・クーパー演じるスタンの表情は、善悪を超えて、ただただ悲しくて胸に迫る。
ケイト・ブランシェットが演じた"Dr."リッターも良かった。最後まで、どれが本当の彼女だったのかわからない(もう一度見て確かめたい)。
あの腕時計、カーニバルの描写などもうまく使われていて、どれも印象に残った。
モリーを演じてる女優、誰だったっけ?…と映画の最中ずっとモヤモヤしてたが、「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラだった。あの姿に比べると、当然かなり違ってるが(もちろんこちらが普通の姿)、目力というか目の表情がやはり印象的。