どれだけ好きやねん、と自分でも思うけど、またまた「パリ、テキサス」。
廃盤になっていて、ずーっと待ち続けていたDVDがようやく再発売された。しかもデジタルニューマスター版。
美しいかどうか、色合いは微妙なところもあるがくっきりと鮮明なことは確かだ。
うれしかったのはヴィム・ヴェンダーズのオーディオコメンタリー。
ライ・クーダーは出来上がった映画をみながらギターを弾いて音楽をつけたとか、シナリオが中盤までしかなくて途中で撮影が中断されたこと、ナスターシャ・キンスキーの金髪は彼女の出番の日に監督が思いついてすぐに染めにいったとか(最初の日の車内のシーンはかつらだったそうだ)、へぇ~と思うことがたくさんあった。
もちろんそれ以外にも、彼のこの映画への愛着(あのラストについても語っている)があちこちで語られていて、この映画を好きでほんとうによかったと思えた。
未公開映像もよかった。まだ結末が決まっていないときに撮影された、トラヴィスの弟夫妻がハンターを追って出発するシーンなんてみててとても不思議な気持ちになった。