幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

ザ・モーニングショー シーズン3

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シーズン2のフィナーレが今ひとつだったこともあって、配信が始まってもしばらく観る気にならなかった。

さらに、イーロン・マスクもどきのポールが出てきて(イーロン・マスクもちゃんといる世界なのだが、キャラ被りすぎやろう…)、宇宙飛行を中継したりするところはあまり面白くなくて最初の2-3エピソードまでみて中断してしまった。

ようやく再開したところから終盤に向かっては盛り上がって、シーズンフィナーレになだれ込む勢いはとても良かった。

コリーの片思いが切なすぎて、とにかく泣けるし、それをしっかりと描き切っているのもよい。次シーズンの最初、それぞれの登場人物がどのような立場にいるのかが予想できず、ワクワクする。

抱きしめたい

https://m.media-amazon.com/images/I/51wtkrSkuWL._AC_.jpgスピルバーグがexecutive producerで、ロバート・ゼメキス監督脚本はボブ・ゲイルと共著という「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(BTTF)と同じ組合せで、BTTFの7年前に作られたゼメキスのデビュー作。

テーマがそのものズバリ、ビートルズなのでBTTFとビートルズ両方好きな自分にとっては一度は観ないといけなかった。

映画はビートルズが出演するエドサリバンショーを観ようと奮闘する高校生たちのコメディ。映画自体は、登場人物たちが間抜けすぎてイライラするところもあって、やはりまだこなれていないところもあるが、複数の話を無理矢理な感じもするけど最後にうまく着地させている。

7年離れているけど、本作に出ている俳優がBTTFでマーティの家族を演じていたり、雷の中テレビ塔に登るシーンはまさにBTTFのあのシーンだった!

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オッペンハイマー

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おそらくオッペンハイマー知名度アメリカと日本とでは全く違うし、それはやはり原爆とその投下というものに対しての印象の違いそのものでもあると思う。

もちろんアメリカの中でもさまざまな見解があると思うけど、少なくともマンハッタン・プロジェクトをプロジェクトX的にみることは日本ではないだろう。

本作はアメリカでの公開当初日本でも物議を醸したので、このプロジェクトX的な面、そしてそれを成功させたオッペンハイマーの偉業を描いていて、負の面についてはある程度バランスをとる程度の描き方になっているのでは?と予想していた。

 

実際には、予想以上に負の面が描かれていた。映画を観るまで知らなかったが、オッペンハイマー自身がトルーマン大統領に「自分の手が血塗られているように感じる」と語るなど、核兵器に対しては恐れと危機感を持っていた。マンハッタン計画は物語の中心ではなく、オッペンハイマーアメリカ中から称賛を浴び、そのためにその後の苦難を背負うことになった出来事として描かれている。

ひょっとして本当に地球を破壊してしまうのではないか?という懸念もゼロではない状況下で行った実験までの長く葛藤もあった道のりと、それが成功してからの実使用までの軽さもまた怖い。

オッペンハイマー公職追放を受けるプロセスや、それを画策したストローズ(ロバート・ダウニー・Jrの演技も素晴らしい!)などの俗物を描くことで、核兵器を扱う人々がいかに未熟でエゴイストなのかという恐ろしさを浮かび上がらせている。

 

とても良い映画で3時間全くダレることもなく、オスカー独り勝ちにも納得した。

町田康「しらふで生きる」

https://m.media-amazon.com/images/I/71P5u87D8RL._SY522_.jpg酒まみれの生活を送ってきた町田康が突然酒を飲まなくなった。なぜやめたのか、やめられたのか、やめてどうなったのかについて延々と書き連ねた本。

基本酒の話とも言えるが、実際は人はいかにして生きるべきかというような普遍的な内容であり、哲学書、宗教の教義のようでもあり、おもしろかった。

自分自身結構な数の酒での失敗をやっていて、酒から距離をおくべきなのか?と思うこともあるけど、その決心は相当に難しい…。

クイック&デッド

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サム・ライミ監督作品の西部劇で、シャロン・ストーンが主演で女性ガンマン(ガンウーマン?)。ジーン・ハックマンが「許されざる者」以上に悪い役で、さらにラッセル・クロウレオナルド・ディカプリオまで出てる!1995年の映画でディカプリオはほぼ子供(笑)という掘り出し物な映画。

以下、ネタバレあり

 

サム・ライミらしいクローズアップに、極め付きはジーン・ハックマンの最後、まさにどてっぱらに風穴が空いて、さらに派手にローリング(笑)

復讐ものなので、やはり最後はスカッとできる。

すばらしき世界

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以下、ネタバレあり。

 

映画として鑑賞できるものでもなく、なんでこんなラストにしたのか?と疑問だったのだが、後で実話を基にしているとわかって本当に重たい気持ちになった。

タイトルにまさに心抉られる。

マディソン郡の橋

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日本でも話題になっていた時から、ずっと避けてきた作品だったが、クリント・イーストウッド監督作品はやはり観ないといけないので…。

みる前から思っていた、なぜクリント・イーストウッドがこれを監督したのか?という疑問は見終わっても変わらなかった。

タイタニックもおおよそ同じ時代の作品だったと思うが、こういう命を懸けた恋愛ものの映画が流行った時代だったなぁと懐かしい気持ちにもなった。