2004-02-08 たそがれ清兵衛 書籍・雑誌 NHKでやっていた「腕におぼえあり」で藤沢周平にはまっていたけど、どちらかといえば孤高の剣の遣い手が出て来る話が好きだった。情けなくて人から笑われながらも隠れた剣の腕を持つ者の短編集であるこの本は敬遠してきたのだけど…。 ワンパターンだといえばそれまでだが、それぞれの主人公が抱える悩みが丁寧に描かれていて、それだけ結末には余韻が増している。特に「日和見与次郎」「祝い人助八」の最後にはほろりときた。