何年か前に中国からの集団密航が相次いで、密航船で何人もの死者が出たこともあったと思う。
そのときはそもそも胡散臭いことをしている人たちのことなんだと、ほとんど関心を持たなかった。
この映画ではパキスタンからはるかロンドンを目指す難民の姿を追っていて、何人死亡とだけ書かれた裏にこれだけの人生があることを感じさせられた。
単純にアメリカとかグローバリズムのせいにしてすむことではないし、15歳のジャマールあるいはコンテナで乗り合わせた赤ちゃんに同情するのもきれい事にしかすぎないとは思うが、やはりやり切れないという気持ちがにじむ。