幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

サイモン・シン「フェルマーの最終定理」

フェルマーの最終定理何年か前に単行本が刊行されたときには、読んでいて眠くなってしまうのでは?と敬遠したのだが、実際には読みやすく、とてもおもしろかった。 著者がBBCの人で同名のTVドキュメンタリーを元にして書かれているとのことで、とてもドラマチックで読んでいてあきさせない構成になっている(あまりにドラマチックなのでプロジェクトXみたいに誇張もあるのかもと疑ってしまうが)。最初から引きこまれて、一気に読めた。 多くの数学者のドラマが証明に至るパズルのピースとして登場し、気がつくとそれぞれの数学者に感情移入してしまっている。 中でも悲劇的な天才エヴァリスト・ガロアはその肖像画も含めて心に残った。いや、それにしてもこの目つきはヤバすぎる…。