幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

「歴史の大局を見渡す」

「PRINCIPLES」で紹介されていた本だったと思う。 思った内容と違うし、ズバッと新しい歴史の見方を提示してくれるものでもなく、最初は戸惑いながら読み進めた。 ただ、結局のところ歴史にはいろいろなものが繰り返されていて、それらから何を見るかは人それぞれなんだと思えた。 特にそれを実感したのは以下の部分。本書は1935〜1975年に刊行された本をもとに構成されたものだが、今の世界そのものに思える。 これは予言ではなく、まさに過去何度も繰り返されてきたこと、ということなのだろう。
人種間、階級間の闘争が起きると、私たちは敵対する二つの陣営に分断されてしまう。政治的討論は憎悪のぶつけ合いに変わり、暴力で演壇がひっくり返されるかもしれない。経済が生みだした富をうまく配分できなければ、言葉巧みに国民に安心を約束する人物に独裁への道が開かれるだろう。そして、魅力的なスローガンを掲げた好戦的な政府が、民主的な世界を飲み込んでしまうのである。