幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

パトカー、受験会場へGO

今日の朝刊に「パトカー、受験会場へGO」という記事があった。受験会場を間違えた女性を時間に間に合わせるためにパトカーで正しい会場まで送ったという。

まず思い出したのが「一球さん」って漫画。一角が妹の手術に間に合うようサヨナラホームランで試合を決めたあと、一球が嘘の通報で呼んでいた救急車にのってサイレン鳴らしながら空港へ向かうという場面。嘘の通報に怒りながらも、そういうことならせっかく来たのだからと空港まで救急車を走らせてくれる救急士は親切だった。

次に思い出したのが、自分のこと。何年か前、すごいぼろい代車を運転していて途中でバッテリーが切れてちょうど高速道路の料金所のところで止まってしまい、それきりエンジンがかからなくなってしまったことがあった。夜だったこともあって車屋は次の日の朝に車をとりにいくから、そこから電車か何かで家へ戻ってくれ、とのこと。それで料金所の係員に駅までの道を尋ねたところ、駅まで遠いので自分の車を貸してあげるから明日の朝また持ってきてくれればいいと言ってくれた。あまりに申し訳ないので、結局駅まで歩いたのだけど、まったく見ず知らずの人にそこまで親切にしてくれる人がいるなんて、とすごく感動したことは今でもよくおぼえている。

漫画とか本とかだけの話ではない。困っている人を助けたいという気持ちはまだまだ世の中に残っていると思う。助けられた人はそれをまた別の人に返してあげたいと思うだろう(「ペイ・フォワード」みたいだけど)。このパトカーのことも、規則とか法律とかに照らすといろいろ問題はあるのだろうけど、こういった善意はもっと大切にしてほしいし、しっかりと報じていってほしい。世の中捨てたもんじゃないってたくさんの人が思えるように。