幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

T.Rexの映像

特に学生時代は大好きなバンド(当然リアルタイムではない!)だったし、何度か映像もみてたと思うがあまり印象に残ってなかったのだろうか。

WOWOWでやってた「T.REX EVENING CONCERT 1972」、「T.REX ドキュメンタリー WHEN T.REX RULED THE WORLD」、「T.REX AFTERNOON CONCERT 1972」をみて、マーク・ボランに対して抱いていたイメージが変わったのでそう思った。

初期のティラノザウルス・レックスの変な音楽(本当はこっちが好き)、30歳までに死ぬと自ら予言したとか弟子入りしていた魔術師にそう言われたとか、そしてそのとおり30歳になる何週間か前に自動車事故で死んだり、尋常でない売れ方をした後一気に落ちぶれてデブってたり…。マーク・ボランは神秘的な人なんだと思っていた。

しかしライブをみていると、嬉しそうに微笑み、ファンに語りかけ、アコースティックギターのチューニングをしたり、サウンドをチェックしたりと、真面目で人のよさそうな音楽好きの人という印象だった。

もちろんそういったことに関係なく、好きな曲が次々に出てきていいライブ映像だった。特にステージに座り込んでアコースティックギターで弾き語る"Spaceball Ricochet"はよかった。

ドキュメンタリーはマーク・ボランの息子がマークと親交のあった人をたずねて想い出をきくというものだった。

"Born To Boogie"に使ったオープンカーに乗り込んで、「運転席に座ってる写真を撮ってくれ」「事故で死ぬ予感がするんだ」と頼んだというのは、やはり彼らしい謎めいたエピソードだ。

その写真は、後ろにのけぞって大口を開けて笑っているような不思議な写真だった。

ミッキー・フィンも、2年ほど前に亡くなっていたとは知らなかった。映像の中でふらふらとステージ上で踊っている、いかにもダメな感じの彼の姿がよけいに哀しくみえた。