なんとなくだけど、この映画はすごくパーソナルなもののように思えた。
田舎の人間関係、親族関係、そして兄弟の葛藤が細かく描写されているのだが、それが監督自身の個人的な想いや経験から強く出ているように感じられた。
その分、自分にとっては共感できる部分がそれほどはなかった。
ただ人がときにとってしまう不合理な行動の不思議さや、それを起こしてしまう損得を超えた感情の揺れについてはあらためて考え込んでしまった。
映像は静けさや寂しさを感じさせる抑えたものが多く、中でもオダギリジョーの嗚咽からラストまで、とても印象深いシーンだった。
智恵子が真木よう子だったというのは今気がついた。