幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

男はつらいよ 寅次郎紙風船

これも結構好きな作品になった。

寅次郎の同業の兄貴分の常三郎から、自分が亡くなったら妻の光枝(音無美紀子)と結婚して欲しいと約束させられる寅次郎。

常三郎が亡くなった後、所帯を持つと言い出して就活を始めるなど、結婚する気満々なようだったが、常三郎から約束のことを聞かされていた光枝から気持ちを確かめられた時にやはり逃げてしまう。

今回は、幸薄そうな光枝を助けてあげるという気持ちでの結婚でもよかったのではないのか。他に頼りになる男性も登場しなかったし、光枝の行末を考えるといつもの身を引くということとは違う行動だったかと思うが、前作でも語っていた寅次郎の恋愛観(弱っている女性には…という)なのだろうか。

ラスト近くで光枝がとらやを手際良く手伝う場面など、まさに寅次郎と光枝のありえた将来の姿のようで、いろいろと切なかった。

岸本加世子の服装が、80年代だ!と思わせるもので、時代の流れを感じた。