幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

宇宙戦争

もちろんいろいろなメッセージをそこに読み取ることはできる。

でもスピルバーグの最近の作品はおもしろい映画を作ることこそが一番の目的であり、その要素として家族愛もはずせない、という程度なんだろうと僕はみた。

ただこの作品はトータルとしての完成度が最近の他の作品に比べて低いと感じた。

それはやっぱりラスト。原作は、小学校の頃に子供向けにかかれたのを読んだだけだからかもしれないが、全体的に淡泊でラストに軽く落とすパターンだったように思う。実際に映画でもラストはそうだった。でもそこが軽くなればなるほど途中でトム・クルーズががんばったこととのギャップに違和感をおぼえてしまう。

かといって、「よし、やつらの弱点がわかったぞ!」とか言って後は宇宙人の大量虐殺映画になるのも違うし。それならいっそ途中も淡々とやってもよかったんじゃないかなと思えたのだ。

それでも地中からトライポッドが出現しようとする場面からノンストップで爆走する恐怖感はさすがにうまい。こんなに怖い映画はひさしぶりにみた気がする。