幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

グレッグ・イーガン「ひとりっ子」

グレッグ・イーガンの短編集。 以下、ネタバレあり。 最初の「行動原理」が一番よかった。 恋人を殺した人間に復讐するため、人間は肉の塊に過ぎないという信念を生じさせるインプラントを使用した主人公。仇を何なく殺すことができたが、亡くなった恋人に対する愛や、彼女を失った悲嘆までがバカバカしくなってしまい、その安らぎに気づいてしまうという皮肉な結末が切なかった。