前にも書いたが、学生時代の友人の影響で三島由紀夫の作品だけでなく、関連書籍も読んだりしていたこともあって、興味深かった。
いまだに諸説あるだろうが、結局のところ三島由紀夫は何かのために命を懸けるという行為にだけ拘っていて、実はそれが何であるかは、それほど重要ではなかった(もちろん青年期の体験がその何かを作り上げてはいるが)、という見方が納得感がある。
本映像中でも、全共闘が天皇といってくれれば共闘してもよいと語るなど、何かには表面上は拘りつつも、何かのために戦う者への共感を示しているところが印象的だった。逆にそうだからこそ、両者の討論はレイヤーが違っていて、噛み合っていないのがまたおもしろかった。