幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

ブルー・オーシャン戦略

どんなときでもこれをやれば新市場を創造できる!と言わんばかりの自画自賛ぶりとやや内容が薄い後半さえ流せば、これはこれで役に立つと思った。

やはり気になるのは、「ブルー・オーシャンはみつけてしまえばそこへ進出するのは簡単=すぐにレッド・オーシャンになるのでは?」という点だ。

これについても本書でフォローはしているがこの部分についての納得感は弱かった。 ブルー・オーシャンを守り続けている例は業界と自社の条件が普通とはかなり違うと思ったし、より普遍的な条件で考えると「市場の規模が小さく二社が並存できない場合には、自然独占によって模倣がはばまれる」はニッチ戦略で、「バリュー・イノベーションの規模が拡大すると、急速にコストが下がり、模倣をめざす企業はコスト面で不利な立場になりかねない」は先行してトップシェアをとってコストリーダーシップ戦略をとること、「ネットワークの外部性」「ブランド」「知的財産」もどれも従来の戦略と同じだ。 新市場をみつけるための一つの手法としてやってみる価値はあると思うし、みつけるところまでが本書の読みどころだろう。