幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

ブラック・ウィドウ

marvel.disney.co.jp

外伝的な作品だし、アベンジャーズの作品の間に起こった出来事とのことなので、スパイアクション的なものを予想したのだが…。

以下、ネタバレあり。

 

思った以上に派手で、この作品だけでみれば良いのだが、こんな派手にやってたら流石にアベンジャーズ本編の中でもう少し言及されててもよいのでは?と意地悪なツッコミはしたくなる。

また、「家族」特にエレーナとの少しコミカルなやりとりは、その後のナターシャの運命を思うと素直に笑えない。何より、本作を見ればエンドゲームでナターシャが自ら命を差し出した理由がわかるのかと思ったが、それはほぼなかったのは残念。

ダメな点を先に書いたけど、概ね楽しめる内容で、やはりエレーナとのやりとり(あの決めポーズのことや、エレーナが選んだベストとか)や、派手なアクションがよかった。

またフェーズ4に続くであろう、ラストショットも今後の展開を期待させるものだった(となりのサインフェルドのエレイン役の人が!)。

TENET

これは…難しすぎた。マルホランド・ドライブ並みだった。

一回観ただけでは絶対にわからないし(もちろん雰囲気はわかるから映画としてストーリーはわかるけど…)、ネット上にある解説を読まないと、詳細まではわからない。そういうパズル的な楽しみ方ができる作品だが、Apple TV+でレンタルで観たので、何度も見直せないのが残念だった。

クリストファー・ノーランらしいスタイリッシュな映像美は素晴らしかったし、それほど関心がない自分でも、良さがわかった気になる登場人物のファッション、それにまさにトロフィーワイフというべきエリザベス・デビッキも印象的だった(この人がガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックスであの全身金色のゾヴリン人の女王的なキャラクターを演じていたとは!)。

以下、ネタバレあり。

ただ、この作品はやはりニールに尽きるだろう。有能で(単なる兵士としてではなく、コーディネータとしても)主人公の戦いをひたすらサポートして、その戦いに殉じる。スタイリッシュで難解な作品の中で、彼とその仲間達の活躍はひたすら熱い。

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

95年のオリジナルはかなり昔にみたが、設定のおもしろさを活かしていない残念な作品だった、という記憶だった。が、こちらはおもしろかった。オリジナルも今見直したらおもしろいのかも…

主人公たちがゲームに取り込まれて、それぞれ選んだキャラになっていることに気づくまでのところとか、キャラの変な弱点設定とか(ケーキ食べて爆死とか)かなり笑えた。

 

ファイナル・デッドサーキット

ファイナル・デスティネーションシリーズの4作目。

特殊効果のチープなのは、何か頑張っている気がして許せるのだが、CGがチープなのは何か許せない。本作で白けてしまうのは、ネタ切れ感だけでなく、このチープなCGによる部分が大きい。

これは作らなくてよかったのでは?と思うほどの駄作だと思うのだが、この後さらにファイナル・デッドブリッジ(1作目に出てた不気味な死神の代理人?が出てるっぽい)が作られ、6作目の噂もある。

 

ここまで来たらこのシリーズ、コンプしたい。

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実

前にも書いたが、学生時代の友人の影響で三島由紀夫の作品だけでなく、関連書籍も読んだりしていたこともあって、興味深かった。

いまだに諸説あるだろうが、結局のところ三島由紀夫は何かのために命を懸けるという行為にだけ拘っていて、実はそれが何であるかは、それほど重要ではなかった(もちろん青年期の体験がその何かを作り上げてはいるが)、という見方が納得感がある。

本映像中でも、全共闘天皇といってくれれば共闘してもよいと語るなど、何かには表面上は拘りつつも、何かのために戦う者への共感を示しているところが印象的だった。逆にそうだからこそ、両者の討論はレイヤーが違っていて、噛み合っていないのがまたおもしろかった。

ジョーカー

まず、この企画が通ったことが驚き。

作品だけみると、社会的にも関心の高い問題を扱った強いメッセージを持つもので、ホアキン・フェニックスの怪演とともに印象的だった。

中でも赤いスーツを着て階段で踊るシーンは、それまでのアーサーと対比してあまりに怪しく、歴代ジョーカーで一番かっこいいと思えた。

また、本作からはタクシー・ドライバーを思い浮かべるのだが、ロバート・デニーロが出ているのはおもしろい。

ただ、これが新たなバットマンシリーズ、あるいはDCユニバース作品なのか?と考えるとよくわからず(続編の噂もあるようだけど)、そもそもどういう客層を狙ったものなのかとは思ってしまう。

エジソンズ・ゲーム

直流と交流の電流戦争を描いた映画で、残念ながらほぼ出来事をなぞっただけという印象。

エジソンの実像も、我々が子供の頃読んだ伝記で描かれているものとはかなり違う、という話は有名だが本作ではそこまで酷くは描かれていない(それでもテスラを騙したり、交流の危険性を強調するために処刑のための電気椅子製作に影で協力したりというエピソードは描かれている)。