幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

マインド・ウォーズ 操作される脳

マインド・ウォーズ 操作される脳冒頭でいきなりティモシー・リアリーの名前をみたときには「キター!」と、アヤしさ全開の本かと思ったのだが、予想以上に真面目な本だった。 紹介されている研究事例はアイデアとしてはSFなんかで読んだことがあるものであっても、それを本気で研究していて、それなりの成果が上がっているというのは驚いた。 この前もTVなんかでとりあげられていたが脳内画像の再現というような(これはひょっとするとちょっと違うのかもしれないけど)、脳内の物理的な現象から思考や感情を読み取る技術についてはかなり進んでいることがわかる。現状問題になっているのは、精度よく物理現象を読み取るために大袈裟なものを頭につける必要があるということのようで、そこにブレークスルーがあれば一気にいろんなことに使われそうだ。 実際、この前仕事関係で行ったセミナーではヘッドセットから額に向かって電極のようなものが伸びたもので脳波を読み取るゲームコントローラを製品化している会社の話があった。今は集中しているかどうか程度の区別しかできないそうだが、センサ部の位置や数(これが簡単な装着やコストとのトレードオフになっているのだろう)を変えれば、もっと細かい区別ができるようになろうだろう、とのことだった。 本書では、脳を読み取るだけでなく、薬物、マシン等による脳・身体の強化や相手を傷つけずに戦闘能力を奪う技術などいろいろな研究事例が紹介されていて興味深い。 前の会社に入ったきっかけはこういう分野への強い興味(どちらかといえばそれを応用するだが)からだったことを久しぶりに思い出した。