幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

企業とか、働くこととか

ひさしぶりの平日の休暇。

昼のワイドショーでの、JR西日本叩きをみていて気分が悪くなった。

JR西日本を擁護するつもりはまったくないけど、なんでそこまで他人事のように言えるのか信じられない。

JR西日本の大阪支社が「稼ぐ」という目標を第一に掲げていたことを、呆れたことのように報じている。けれどマスコミだって「稼ぐ」ために視聴率・発行部数が至上命題となって、懲りずに倫理軽視(やらせ・パクリ)をやりつづけている。

結局この事故のことを大々的に報じるのも、視聴率・発行部数が伸びるからというのが第一の理由で、JR西日本を叩けばその効果もさらに上がるから、そうするのだろうから救いがない…。

事故から何日かたった尼崎の駅でJR西日本労働組合がビラを配っていた。経営陣・過酷な労働条件への批判を並べたものだが、自分たちがいつの間にか被害者の側に立っているかのような無責任な態度にみえた。文句たらたらそれでもJR西日本で働いていたのに、事故が起こったら「それみたことか」みたいなところに立つのも何かおかしいと思う。

今日の朝刊に就職に悩む学生の話がのっていた(香山リカ)。メディアなどから「自分にしかできない仕事に就かなければ」と刷り込まれながら、まだ何の技能もない自己の評価は低く、その間で身動きできなくなっているのだ、という。

確かに仕事がおもしろいにこしたことはないけど、仕事のために生きることこそが尊いとは限らない。ゆるやかに働いたっていいのかもしれないし、ひょっとしたらその方が利益至上主義の次の企業のあり方としていいのかも、とも思ったり。