幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

iTMSから政治までいろいろと

今月号のミュージック・マガジンのコラムにiTMSのことが書いてあって、それによると日本のiTMSでは中間業者にお金を払わないといけないシステムになっているそうだ

iTMSみたいなのが普及したときに、アーティスト自体は困らなくて、CDの生産や流通にかかわっていた業者はつぶれてしまうだろうなと思った。ユーザとしてみれば嫌だけど、中間業者というのがそういった人たちを救済するための措置だとしたら悪くないのかもしれない。もちろん、既得権として永遠に甘い汁を吸わせるのではなく何か新しい事業へシフトするまでの少しの間の救済措置として考えればということだ。

これだけのスピードで技術革新やユーザの嗜好が変わっていくと、「いらなくなる」職業がどんどん出て来るだろう。その職業を選んだ人が悪いと自己責任論で切り捨てるのではなく、何らかの救済措置は必要なのかなと最近思うようになった。業界団体が出てきて単純に保身に走ってしまうとアスベスト問題のようなことが起こってしまうだろうし(クールビズのネクタイ業界もそういうところがあった)、害(アスベストを使い続ける、環境を破壊し続けるなど)とならないように誘導しながら新しい雇用へ人が流れていけるようにできるのは、官ということになるのだろう。

普段、国なんて単位でものを考えるのはナンセンスだと思っているが、現実的に考えて今のところは国に属するしか道はない。だから今度の選挙も重要だと思ってる。なのに、ほんとにしょうもない。

国という単位に疑問をもっているのは、世界が一つになればいいという楽観的な希望もあるけど、世界の動きにどう対応していくか考えないで日本で勝手に決めたことは意味がないと思うからだ。

だから政策を示すにしても、これから世界がどうなっていくと予想しているのか、それに対してどうしていくのかまで説明してくれないとわからない。アメリカが今以上に勢力を強めるからアメリカの言うことだけきいておけば間違いないということなら、そう説明したらいい(そうならなかった場合のリスクへの備えもあわせて)。いずれにしても郵政民営化だって世界経済がどうなるかによって是非は変わると思うし、憲法改正常任理事国入りにしても「普通の国」にすることにどんなメリットがあるのか(そうまでして世界での発言権を得る必要があるのか、ほんとうにそれでできるのか、他に方法はないのか、疑問だらけ)もっと説明すべきだ。

大事な部分を言わずに、細かい選択肢をいきなりつきつけてYesかNoかを迫る詐欺まがいのことをしてくる政治家たちにはもう、ほんとにうんざりだ。