幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

アルゴ

アルゴブルーレイ&DVD (2枚組)(初回限定版) [Blu-ray]2月のアメリカ出張の機内でみた。

前にも書いたが、僕はベン・アフレックをまったく評価したことがなかった。それが監督?とかなり斜めに構えてみはじめたのだが、おもしろかった。

何より事実をもとにしているという点がとても興味深く、史実であるためにラストはだいたいわかっているにも関わらず最後までハラハラドキドキすることができた。

ベン・アフレック監督が優秀というよりは、題材の選択の勝利かもしれない。

この映画でもう一点、興味深かったのがハリウッドなどのサブカルチャーと政治との関係だ。映画などは戦時中は戦意高揚に利用されるものだし、中東などアメリカと価値観の違う国へもイデオロギーよりも先にマクドナルドやディズニー映画の価値観などが進出して下地を作っているイメージもある(単に資本主義こそが最強というだけかも)。

一方でハリウッドというとリベラルなイメージもあるし、911以降のハリウッド映画の内省的なムードは政治からの距離を感じさせたりして、本当のところはどうなのだろう?

裏事情に詳しいわけでもないので、想像をふくらませるしかないのだけど…。

あと、最近になって発見したこと。

昨年度は仕事で会津若松に行く機会が多かったこともあって、「八重の桜」をみているが、鶴ヶ城籠城戦でこのアルゴ作戦と似たことがあったことを知った。

厳密には脱出ではなく包囲された城に入る方なのだが、山川大蔵会津伝統芸能「彼岸獅子」を舞いながら(wikipediaみると先頭で舞わせながらとあるが、NHKの登場人物紹介には舞いながらとある)敵を欺いて入城を果たしたというもの。

「離れ業」とか「知恵の山川」などと称賛されたとあるが、普通に考えると武士の情け的に見逃してもらえただけなのでは…?

いずれにしても「八重の桜」でこの場面がどう描かれるか、玉鉄自身がどう舞うのかいろいろ楽しみ。