普通におもしろかった。が、ちょっと普通すぎたか。
以下、ネタバレあり。
昔から夢か現かという感覚が大好きで(ドラえもんの「うつつまくら」も好きだった)、夢に侵入する話ということで期待も高く、さらに夢の夢の夢の…と階層を降りるという展開になったときは、期待はピークに達した。
マルホランド・ドライブみたいにどれが現実かわからないというのを期待したのだが(スイミング・プールまでいくとちょっとツラいけど)、階層の行き来は直線的でアクション映画の小道具的な使われ方にとどまっていた。
一言でいえば、マトリックスみたいな映画。映像は綺麗だし、「スーパー!」ではドン引きしてしまったエレン・ペイジもよかったし、時々みたくなりそう。
やはりマトリックスと同様、ラストにはちょっとした謎かけのようなものがあるけど…僕は単純に解釈した。
追記:なぜ「直線的」だったかというと、俯瞰視点があったからだと気づいた、最後のほうで下層から上の階層へと戻っていく様子が時系列で「きちんと」描写されており、これが俯瞰視点で間違いない事実というシグナルになっていた。このため良く言えばわかりやすく、悪く言えば、直線的な印象になっていた。
本当に見る人を混乱させるなら、ここも上の階層の描写は避けて突然画面が変わるだけみたいな展開がよかったと思う。わりと王道のアクション映画を目指したからあえてやらなかったのだろうと思う。