幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

How Google Works ―私たちの働き方とマネジメント

客観的に誰もがスマート・クリエイティブと認める人材(難関奨学金獲得者や著名な本や論文執筆者など)を集められる企業にとっては参考になるのかもしれない…。が、普通の日本の企業からするとお伽話にすぎないと思えた(本の帯にあった「グーグル成功の秘密を初公開!」もちょっとどうかと思う。以前から人材を最重要視していることは知られてたし)。

 

それで終わりだと虚しいので、そのレベルじゃないスマート・クリエイティブ(というものが存在すると考えてよいとして)について考えながら読んだ。

 

新しいことをやることに対して思い通りにできないことは多く、そんなときにガチガチ保守的な会社や上司が悪いと言いたいところ。しかし自分のスマートさ、クリエイティブさが足りないだけなのかもしれない。

一方で部下がスマート・クリエイティブでないことに不満を持っても、自分がそういう環境を与えられていないのかもしれない。読んでいて、こういった現実とのギャップを意識させられてしんどくなるところも多かった。

 

ただ、読後感はネガティブなものではなく、できることからやってみようというポジティブなもので勇気を持って進みたいと思えたので、読んでよかったと思う。

 

小ネタ的なものとしては、とりあえず著者はスタートレック好きすぎやろ。

ダイバーシティの例の中で「クリンゴン人とロミュラン人」でニヤリとなり、注釈をみると「ただし、ボーグは受け入れられない。彼らの同化という行為はダイバーシティに反する」でさらにニヤリ。というか、スタートレックみてない人は置き去りなのが潔くてよい(こう書いている自分もさすがに「おわりに」に出てくるTOSのエピソードは覚えてなくてついていけなかった…)。

 

あと、Googleの20%ルールに対して、「うちの会社だと120%ルールになります」と言ってた日本企業があったが、Googleでも120%ルールなのか…。