幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

惑星ソラリス

学生の頃にみて、水の映像だけが印象深く、それ以外ではラストが衝撃的だったという曖昧な記憶しか残っていなかった。「ノスタルジア」をみてどうしてももう一度観たくなってBDを買った。

 

ノスタルジア」を観て「ソラリス」を思い出したのだが、思った以上に映像が似ていた。冒頭の地球でのシーンやステーションの図書館での絵画の場面など、タルコフスキーの独特の映像美はやはり良い。


タルコフスキーはこの映画を撮ったときには「2001年宇宙の旅」を観たことがなかった、とのことだが、絶対に影響は受けていると思えた。
特にそう思えたのが、終盤でステーションでクリスが「地球に帰ったほうがいい」という話をした後の展開。静けさが鳴り響く、と表現したくなる音楽の中、ラストに向かう雰囲気などかなり似ていた。


一方で当時のアメリカとロシアの違いなのか、ラストは正反対で、どこか絶望的な本作の余韻も好きだ。謎な演出がたくさんあって、色々な解釈を楽しめそうなのは本作の方かも。とりあえず原作を読んでみようと思う。

ちなみにこのBDには細野晴臣のこの作品に関するエッセイが付いている。