幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

「ソラリス」

映画は、原作とはかなり違うことがよくわかった。あの衝撃的なラストが原作にないことが一番意外だった。

原作は、ソラリスという人類の想像を遥かに超えた存在に対して人類がどのように対峙したのかが、ソラリス学という分野の科学史を中心にSFらしい想像力で描かれている。

「お客」たちの不気味さも描かれるし、クリスの死んだ妻ハリーとの再会がメインのストーリーとはなっているが、それ以上にソラリスの「海」のミステリアスでかつ人類を圧倒する活動の様子が印象に残った。

原作を読んでから、タルコフスキー版をもう一度みてみたが、映像はとにかく綺麗だけど、最後まで意味がよくわからない母親の存在など、原作を下敷きにタルコフスキーの作品として撮られたものなのかと思う。

今こそ、再度映像化したらすごいものになりそう、と思いつつ、ハリウッド版をもう一度観てみたくなった。以前みたときの感想は…原作があることを知らなかったようで、今読むとずれている(笑)