マトリックスの前3部作のサイド・ストーリー的なショート作品が全部で9作（内2作は同作の別パートなので実質8作）含まれている。
サイド・ストーリーとは言え、本編で名前だけ出てくるオシリス号で起こったことを描いたもの（"Final Flight of the Osiris"）や、あの現実世界が作られた歴史を振り返る映像作品という位置付けのもの（"The Second Renaissance"）、キッドの「覚醒」を描いたもの（"Kid's Story"）など、重要な作品も含まれている。
それ以外の作品も含めて、マトリックスの世界観が好きな人であれば楽しめると思う。
以下、マトリックス レザレクションズのネタバレあり。
"The Second Renaissance"では、マシンたちは当初独立国家を作って人類との共存を図ったり、人類との政治的な駆け引きも行っていた、と描かれている。レザレクションズで出てくるマシン間の戦争もこの過去をみていると理解しやすかった。
また、マシンを「転向」させるという人類の戦術を描いた"Matriculated"は、この戦術によって、ということではないにしても、マシンの中にも人類に味方するものがいるというレザレクションズの時代設定にも通じるものがある。
また、"Kid's Story"で出てくる鳥は、マトリックスに何度も出てくる鳥の群れとの関連を指摘するものもあって面白い。
追記：
ちなみに、レザレクションズをみるために、前3作をあらためて全部みたが、特に1作目は今見てもびっくりするくらい面白かった。テーマや設定は当時でも目新しいものではなかったと思うけど、それをうまく映像とストーリーで説明しながらグイグイと進めていく熱量がすごい。
