以下、ネタバレあり。 クリント・イーストウッドの映画なのだから、ハッピーエンドはありえないというところでラストの予想はついていたはずだった。それでも、やっぱり泣いてしまう。
ストーリー自体は実はありふれたものとも言える。だが、これがクリント・イーストウッドの映画で、また主人公のウォルトがダーティーハリーのを思わせるところがこの映画を深みのあるものにしていたと思う(もちろん、スーやタオ、神父といったキャストもよかった)。
スパイダーたちの家に単身向かうところまではダーティーハリー。そこで派手な銃撃戦で敵を皆殺しにして自分も死ぬという決着を予想していたのだが、ここでそれまでの「生と死」が効いてくる。ウォルトはもう人を殺したくないのだ。おそらく晩年のダーティーハリーも同じ境地に達したのではないだろうか?