幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

「ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践」

やはり一度はドラッカーの「マネジメント」は全部読みたいな、と思っていたところkindle版が値下げされてたので上・中・下とも購入。

いろいろなところで引用されていることもあって、個々の言葉に目新しさはない。 しかし企業と社会の関係を大枠に置きながら、「われわれの事業は何か」という問いから導き出される目標、目標につながる行動、行動に必要な資源、そしてそれらに必要なのが利益であり、利益が目標ではない、という骨の部分はまとめて読むことでよくわかった。

上巻の後半は特に企業と社会の関係性が中心に述べられており、「知りながら害をなすな」の原則が説かれる。今すぐ参考になるものではないけど、常に心に刻んでおきたいと思った。

日本企業についてもよく出てくる。40年くらい前に書かれたものなので成功モデルとして紹介されることが多い一方で、「金の足枷」による労働流動性の低さについても指摘されておりおもしろい。 グローバル企業についてもすでに問題点について指摘しているが、GoogleAppleのような純粋なメーカーでない巨大グローバル企業や、ITベンチャーでもすぐにグローバル展開して急成長する現状について、存命だったらどう書いたのか興味がある。