いろいろと話題になっていたので気になってたのだが、うまくネットなどのメディアを使って話題作りしたのだなぁという感想。
僕は楽しめたけどB級映画的で、そんなに幅広い層が楽しめる作品ではないので、大ヒットしたというのが意外だった(特に家族で観に行くものではなさそうだし)。
まあ、日本の映画のヒットというのは、ある程度映画やサブカルチャーが好きな人の間で盛り上がればそれくらいの数字になるということかもしれないけど…。
これまでのゴジラシリーズと大きく違うのは、やはり細かさだろうか。
大河ドラマでやったらどうかと思うくらい(やったら絶対にみる)、多くの登場人物や情報がぎっしり詰め込まれていて、それぞれの背景を連想させる作りにはなっていた。
以下、ネタバレあり。
ビジュアル的にも、ゴジラのインパクトのある攻撃、次々に破壊される見慣れた東京の高層ビル群、新幹線や在来線爆弾など見所も多い。
そして人類を圧倒するゴジラに、腹をくくって知恵を結集して立ち向かう人々というのが一つの大きなテーマになっている。
ただ、乱暴にいうと「踊る大捜査線(前半では「事件は会議室で…」というセリフが何度も頭をよぎる)+ゴジラシリーズ」という構成が安易に見えてしまうところが、悪い意味ではないけどB級映画という感想を抱いてしまう。おもしろいのだけど。
偶然だろうが、この映画、グエムルを思い出させるところが多い。
もともとグエムルがゴジラを思わせるような汚染物質から生まれたものなので似ているのは当然としても、アメリカへの不信感というものが繰り返し述べられる部分は、自分が普段あまりそう思っていなかっただけに興味深かった。