幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

「ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階」

ここまで来たら、やはり3も読んでおかないとということで。

シリーズを通して言っていることは一貫していて、結局のところ「人」がすべてであって、適切なリーダーを始めとして正しい人をバスに乗せて、自分たちがやるべきことに集中して弾み車を愚直に回し続ける、そしてそれらを仕組みにしていく(「時計をつくる」)こと。

本書に書かれた「衰退の五段階」というのも、急成長にこだわって重要なポストに適切な人材を配置できなくなったり、危機に瀕してこの原則から外れるようなことをやって一気に転落してしまったり、そもそもそのようなことにならないリーダーを育成することに失敗していたり、という内容である。 繰り返しとは言え、読むたびにハッとさせられるし、思い当たることだらけ。今回は以下の部分が特に心に響いた。

「当社が消えたとき、世界は何を失い、どういう点で悪くなるのだろうか」という問いに対して、説得力のある答えがだせないのであれば、屈服がおそらく賢明な道だろう。しかし、強固な基本的価値観に基づいて、明確で優れた目的をもっているのであれば、戦いを続け、衰退への動きを反転させ、偉大さの復活を目指すのが名誉ある道なのかもしれない。