幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

月に囚われた男

2001年宇宙の旅」とそれに影響を受けたDavid Bowieの"Space Oddity"(とその後の作品)、どちらも今でも大好きな作品だ。

本作はDavid Bowieの息子Duncan Jonesによるもので、「2001年宇宙の旅」へのオマージュが隠すことなく表現されていた。冒頭のランニングマシンで走る男の場面から、採掘基地内部、月面の描写、そしてガーティ(HALだ!声はケビン・スペイシー)…。 みていて、わけがわからない高揚感が湧いてきたし、「2001年宇宙の旅」の無機質な感覚に対して後半の人間を感じる展開もよかった。

少なくとも僕と同じように「2001年宇宙の旅」とDavid Bowieが好きな人はみるべき映画だと思う。

以下、ネタバレあり。

 

残念だったところは宇宙で孤独にすごす使い捨てのクローン、という設定が陳腐なところ。 ラストもうまくいきすぎなハッピーエンドっぽく、サブカル要素を詰め込んだ良作という枠をはみ出すものになっていない。

ただ、この映画はDuncan Jonesの長編映画監督デビュー作で5億円くらいの予算で作られた作品とのことなので、今後に期待はしたい。