スマイリー3部作の2作目。前作よりもさらに登場人物も増えて、上下巻という構成なので読むのに時間かかった。
本作では新聞記者であり工作員でもあるジェリー・ウェスタビーの冒険が描かれいて、前作よりもサスペンス・アクション的な要素は増えている。
ただ、面白かったのはスマイリー達イギリス情報部とイギリス政府、アメリカ情報部との会議の場面。政治的な駆け引きの緊迫感の一方で、これでもかというくらいの、半ばどうでもいいと言いたくなるレベルの細かい比喩表現はちょっと笑いそうになるほど。
茶色のレディは破れたフェルト張りをみつめ、その無きずだったころを思いだしたみたいに、なつかしげな笑みをうかべた。