幻覚ギター

みた映画、きいた音楽、よんだ本。

ビジネス

アンドリュー・S・グローブ「パラノイアだけが生き残る」

アンディ・グローブといえば、というほどこの本のタイトルは知ってたし、読みたかったのだが、なぜか絶版。ようやく復刊したのでそのうち読もうと思ってたら、プレゼントに当選! まず、インテルの物語はやはりおもしろい。「インテル 世界で最も重要な会社…

「〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則」

書いてあること自体は、関連する業界にいる立場からすると目新しいことはない。けど、この手の本はたまに読んで気分を高揚させないと。 最終章はまさに、そういった高揚感を味あわせてくれた(以下、引用)。 われわれは、すべての人類とすべてのマシンがし…

HIGH OUTPUT MANAGEMENT

"HARD THINGS"でも言及されていたアンディ・グローブの「インテル経営の秘密」。読もうと思ったら絶版になっていて残念な思いをしたのだが、新たな形で復刊された! 原著は1995年に書かれたもので、今となっては目新しいことが書いてあるわけではない。 それ…

「生産性」

はかなりよかったので、その著者の新刊ということで読んでみた。 割と当たり前のことが多い気がした。ホワイトカラーの生産性の必要性を説くのにページを費やし過ぎか。 トップパフォーマーの育成やロールプレイング研修など得るものはあったが、総じてこの…

「ブロックチェーンの衝撃」

ブロックチェーンそのものが指すものは比較的明確かと思うが、皆が議論しているのはそのものではなくて、それが関連する技術であったり、それが実現するアプリケーション、それによって変わる社会の動きであったり、とスコープがバラバラな状態なのだろう。 …

「限界費用ゼロ社会」

多くのモノやサービスのコストがゼロに近づく、限界費用ゼロ社会が来たら、資本主義がどうなるのか、まさにこの一点が知りたくて読んだ本だったのだが…。 とにかくくどくどと、コモンズの歴史や、モノやサービスのコストがゼロに近づくことを示すばかり。煽…

「7つの習慣」

タイトルは知っていたが、なんとなく「習慣、習慣」と言う人に対してつまらないという感情を持っていたこともあり敬遠していた。 今さらながら(遅すぎますね)習慣の力というものに気づきつつあり、ようやく読んでみる気になった。 「時間管理のマトリック…

インテル 世界で最も重要な会社の産業史

インテルといえば、wintelで我が世の春を謳歌していたときの、Macユーザからみた憎らしいイメージしかなかった。それにボブ・ノイスの事は恥ずかしながら知らず、ゴードン・ムーアとアンディ・グローブの会社だと思ってた。 それだけに本書で描かれる、設立…

グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

Kindleで安くなってたので購入したのだが、おもしろかった。 ただ元は2011年の本、今となってはすでに新鮮でないエピソードもあり、当時読んでたらもっとおもしろかっただろうな、と少し後悔した。 Googleが初期の頃から明確に人工知能の会社と定義していた…

HARD THINGS

また偉そうになってしまいますが…(笑) ここ1年くらい事業・組織と格闘してきて、こうじゃないかと自分なりに結論めいたものが出つつあったのだが、本書を読んでそれらが整理されしっかりしたものになった。 自分がやっているのは新規事業なので間違いなく…

「パナソニック人事抗争史」

会社内の噂、それも人事に関することなんて芸能ゴシップと同じようなもので、くだらないと思いつつやはり気になるもの。 それが他社の話で抗争劇となると、純粋にゴシップとして消化してしまう。 この本はそこをうまく突いていて、経営論を論じるでもなくた…

「マクドナルド 失敗の本質」

原田泳幸という人には、もともと最悪期のアップルジャパンの社長だったこともありまったくよい印象を持っていなかった。 (まだ古い記事が残っていたが、このシャーロック・ホームズの扮装なんてセンス悪すぎと今でも思う) 本書を読むと少なくともマクドナ…

「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」

転職以来やっていることの周辺がバズってることもあって、ちょっといろいろと見失っていたかなと気づかせてくれた1冊。 漸進的なやり方でライバルと競争を続けるより、独占企業を目指すという主張はブルーオーシャン戦略に通じるところではある。 ただ本書で…

「部長の資格 アセスメントから見たマネジメント能力の正体」

そうそう、あの人のダメなところはこれだよ!と他人事として楽しく読むか、自分にも当てはまっている!と震えながら読むか、読み方はいろいろあるが、サラリーマンなら誰でも読むべきじゃないかと思う。 というより、まさにこういう問題部長は強制的に読むべ…

「老舗を再生させた十三代が どうしても伝えたい 小さな会社の生きる道」

著者もこの店も知らなかったが、Kindle日替わりセールで安くなってたので読んでみた。 コンサルというのはご神託を下すものではなく現場を巻き込んでいく必要があるが、そのために毎回苦労している部分がよかった。 恐る恐るのトップに腹をくくらせたり、懐…

How Google Works ―私たちの働き方とマネジメント

客観的に誰もがスマート・クリエイティブと認める人材(難関奨学金獲得者や著名な本や論文執筆者など)を集められる企業にとっては参考になるのかもしれない…。が、普通の日本の企業からするとお伽話にすぎないと思えた(本の帯にあった「グーグル成功の秘密…

クレイトン・クリステンセン「イノベーションのDNA」

「イノベーションのジレンマ」以来のクリステンセンだが、amazonのレビューにもあったようにクリステンセンの著書という感じではなかった。 ただしそれでおもしろくなかったわけではなく、本書は本書で参考になることは多かった。 イノベーションを望むなら…

「オープン・サービス・イノベーション」

コアとする製品だけでなく、それに付随する部分も含めたサービスを提供することにより、コモディティ・トラップから脱却する、という成功例があることはわかる。 (食料雑貨店主とシェフの比較という例えがわかりやすい) ただ、それを普遍的な概念・手法と…

「ドラッカー名著集15 マネジメント[下]―課題、責任、実践」

ようやく上・中・下を読了! [下]ではトップマネジメント、小企業・中企業・大企業、M&A、多角化、成長、イノベーションをカバーしており、ここまで読めばいつでも社長になれる…ということはない(笑) ただ「採用基準」の感想でも書いたが、社長の仕事って…

「ドラッカー名著集14 マネジメント[中]―課題、責任、実践」

ようやく[中]を読了。 いよいよマネジメントの核の部分に入った。 前の会社でも今の会社でも(多くの日本企業でも)使われている、自己目標管理はおそらくドラッカーが元ネタなのだろう。 ただ、この本(特に第31章「マネジメントの仕事」)を読むまでは形骸…

「ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践」

やはり一度はドラッカーの「マネジメント」は全部読みたいな、と思っていたところkindle版が値下げされてたので上・中・下とも購入。 いろいろなところで引用されていることもあって、個々の言葉に目新しさはない。 しかし企業と社会の関係を大枠に置きなが…

「採用基準」

タイトルからして、あまり自分に関係ないかと思ってたのだが、リーダー論に関する部分(3章:さまざまな概念と混同されるリーダーシップ、4章:リーダーがなすべき4つのタスク)は読みごたえがあった。もっと早く読んでおけばよかった。 今の会社の社長が変…

「ストーリーとしての競争戦略」

amazonのレビューの中に辛口なものがチラホラとあったので、少し構えながら読んだのだが、自分にとってはおもしろかったし、役に立てられそうなことが多くあった(ハイライトたくさんつけた)。 確かに目新しいことといえば、戦略の面白さを強調しているとこ…

「メイド イン ジャパン 驕りの代償」

やはりKindleセールで499円になってたときについ買ってしまった本。 著者が記者時代を含めて多く取材した、パナソニック、シャープ、日産、トヨタを中心に、苦境に陥る日本企業の問題点と、提言が書かれている。 苦境に陥る企業に関してはここぞとばかりに叩…

「経済学者の栄光と敗北 ケインズからクルーグマンまで14人の物語」

Kindle版が安くなってたのと、経済学というものについてほとんど何も知らない自分に気づいたので、読んでみた。 著名な経済学者を紹介しながら、経済学を俯瞰し、実際にそれらがどのように歴史に影響を与えてきたかについて述べてある。 正直、読んでて飽き…

ジョアン・マグレッタ「エッセンシャル版 マイケル・ポーターの競争戦略」

研修やマーケティングの本で、ポーターの基本戦略や5F分析、バリューチェーンなどはひと通り知っていたつもりだった。 ただ、5F分析にしてもバリューチェーン分析にしても、状況の整理に便利というくらいの認識しかなかったし、差別化戦略にしてもあたりまえ…

「ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則」

「ビジョナリー・カンパニー」の著者が、偉大な企業がそれに至る飛躍をとげた過程を調査しまとめた本である。 もちろん、今の組織を偉大なものにしよう!と思い手にとったのだが…。 この本でよかったと思えたのは、他のビジネス書でよく言われていることとは…

クリス・アンダーソン「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる」

転職してやっている今の仕事の出発点はオープンハードウエア&ソフトウエアのプラットフォームだった。それを使ってシリコンバレーのベンチャーがアジアのEMSなどを使っていろいろとハードウエア製品を作っているのは当時とても興味深かった。 またその頃よ…

「戦略的思考をどう実践するか」

実生活や仕事にすぐ活かせるかどうかは別としても、すごくおもしろかった。 ゲーム理論の本はずいぶん前に読んだ記憶はあったのだが、基本だけ(囚人のジレンマなど)という感じでここまではおもしろいと思わなかった。本書は豊富な応用例が紹介されているお…

チェンジ・リーダーの条件

この本、実は10年前に買って最初の方でおもしろくなくて投げ出してた。 最近、例のドラッカーの「マネジメント」をもとにした本をやたら本屋でみかけて、この本が放置されてるのを思い出して読んだ。 確かに最初の方はあんまりおもしろくなかった。おもしろ…